歯の機能美
歯科矯正で美しい口元をつくることで、外見に自信をつけるのは歓迎すべきことですが、あまりに美観ばかりを追求し、歯や顎の本来の機能を損なうようなことは避けるべきでしょう。
歯や口元には審美的な美しさ以上に、機能的な美しさが必要です。
しゃべる、食べる、呼吸する、といった、人間が生きていく上で絶対に必要な機能を多く司っているのが口元です。
審美性に強く傾いた治療はもとより、歯科矯正が必要な歯並びや咬み合わせをそのままにしておくのも問題でしょう。
スポーツ選手が歯を特に大切にするという話からもわかるように、歯の健康は身体全体に影響を及ぼすものです。
また、歯科矯正では、機能美、という言葉がよく使われるように、歯としての機能を正しく発揮する歯並びや咬み合わせというのは、結局は一番美しいと思わせる形に落ち着くものだともいえます。
機能的な美しさを備えた歯並びとは、具体的には、まず上下の歯の位置が中心から見て対象に揃っていること、また上の前歯がごく軽く下の歯にかぶっている状態です。
咬み合わせについては、一つの歯に対して二つの歯に整っていること、などが挙げられます。
奥歯から下あごの中切歯と、上の第三大臼歯以外の歯については一対一の咬み合わせになっており、それ以外は下の歯の二本の間に上の歯が一本合わさっている状態であれば、正しい咬み合わせであるとされます。
この咬み合わせがもっともしっかりものを噛める形だといわれています。
咬み合わせや歯並びが悪くなる原因は多くの要素が絡み合っているようですが、よくいわれるのは、まず一つに遺伝的な要素があります。
あごの骨が小さかったり、あごに対して歯が大きすぎたり、幼少期の指しゃぶりが長引いたり、また鼻に病気があったり、乳歯から永久歯への生え替わりがうまくいかなかったり、といったものが考えられます。
また鼻ではなく、口で呼吸するくせがついている場合にも、いわゆる出っ歯などになりやすいともいわれています。
